2018.05.30コラム
GymAware:ジャンプテストパート2

GymAwareジャンプテスト:パート2
【GymAware:ジャンプテスト パート2】

◆測定手順
1) ジャンプを実施する前に、5-10分間の十分なウォームアップを行う。実際に何回かジャンプを実施する。
2) 床の上にテープを十字に貼って、その中心からジャンプし着地するように指示する。
3) GymAware本体をケーブルが垂直に引き出されるように設置しケーブルを装着する。"Angle of Lift"と書かれたラベルの大きな矢印が選手の前方を向くようにすること。
4) GymAware本体を天井または3m以内の高さに常設することも考慮する。それにより、ケーブルをバーの中心に止めることができ、バーの左右への傾きによるエラーを最小限にすることができる。
5) マジックテープの輪が大きすぎてジャンプ中に外れることがないようにしっかりと固定する。
6) 選手に可能限り高く跳ぶよう指示し、測定者が実際には平均パワーやピークパワーといった変数に関心があったとしても、選手にはジャンプ高のフィードバックをする(注:これは、指導者が何を見ているかを選手が知ると、その数値を意識的にコントロールするための動作を誘発してしまい、測定条件が変化するということを避けるためである)。
7) 選手の肩にバーが常に密着し、肩からバーが浮いていないか観察する。もし許容できない動作が行われた場合、最初からやり直すか、後でその部分を削除する。オンラインバージョンなら、リストからそのレップをクリックして削除することが可能。
8) 選手が測定場所に来てバーを肩に担ぎ、直立姿勢になったらSTARTボタンを押す。
9) 指定回数ジャンプし終わったら、ただちにSTOPボタンを押し、余計なレップが測定されてしまわないようにする。
バーを担ぐということにより腕振りの影響を最小化することができ、これはまた、ケーブルを装着するという点でも好都合です。選手の足のすぐ横で足と接触しない距離にGymAware本体を設置して下さい。選手に対して測定中にバーが傾かないよう注意してください。測定者もこの点に注意する必要があります。バーが傾くと正確な測定ができません。
◆重要事項
ジャンプ高の測定においては、STARTボタンを押す前に選手がきちんとジャンプする準備ができていることを確認して下さい(両足をフラットに地面につけて直立する)。
STARTボタンを押して、ジャンプ高を計算するためのゼロ設定をします。
この開始姿勢から上方への距離がジャンプ高とみなされ、これより下の距離が沈み込みとみなされます。
測定のプロトコルとセットアップを決定するにあたっては以下の点を考慮して下さい。
・テクニックの影響を減少させること
・選手のスキルと成熟度
・テストの頻度
◆考察
SheppardとDoyleの研究により、コーチの目による大雑把な観察では、コンセントリック局面に先立つエクセントリック動作を検出することは不可能であることが明らかにされています。さらにこの研究結果は、リニアポジショントランスジューサー(LPT)を用いることで、このコンセントリックオンリージャンプに先行する微細な反動動作(SACM)を全く生じさせないようにすることが可能であることも示しています。
コンセントリックオンリーの測定においては、厳密なプロトコルで実施することが必須条件となります。SACMを行う選手では、このコンセントリック局面に先立つエクセントリック動作によってジャンプ高が最大で6cmも増加することが研究によって確かめられています。
スクワットジャンプの第3のタイプとして、Squat Jump (repeated) がエクササイズリストに用意されています。このエクササイズはSquat Jump (counter-movement) に類似していますが、ジャンプした後、次のジャンプ動作を開始する前にニュートラルポジション(直立姿勢)を取らない点が異なります。着地姿勢からすぐ続けて次のジャンプを開始し、連続的にジャンプします。このタイプのジャンプは、パフォーマンスの評価変数として接地時間を見たい指導者によく用いられています。
これまでの経験に基づくと、1ジャンプ毎(1レップ毎)に大きなバラつきが生じるエクササイズは望ましくないと考えられます。その場合、選手は最初の跳躍地点からずれてしまっていることが多く、これでは正確な測定にはなりません。
さらに、ジャンプ毎に直立姿勢をとらずに連続的にジャンプを繰り返すエクササイズにおいては、特に上体の動作による運動量が発生し、この運動量とコーディネーションの優劣が測定値にバラつきを生じさせます。測定値毎のバラつきが顕著な測定は決して良い測定であるとは言えません。
◆詳細情報はこちらへ:
http://kinetic.com.au/stories/gymaware/measuring-jumps-with-gymaware.html
http://www.sandcplanning.com/category/1823290.html
◆文献
・Sheppard JM, Doyle TL (2008) Increasing compliance to instructions in the squat jump.
・Riggs M, Sheppard JM (2009) The relative importance of strength and power qualities.
・Taylor, K; Cronin, J (2011) Sources of variability in iso-inertial jump assessments.
・Taylor, K; Hopkins, W (In review) Error of measurement in jump performance is influenced by training phase.
【GymAware:ジャンプテスト パート2】

◆測定手順
1) ジャンプを実施する前に、5-10分間の十分なウォームアップを行う。実際に何回かジャンプを実施する。
2) 床の上にテープを十字に貼って、その中心からジャンプし着地するように指示する。
3) GymAware本体をケーブルが垂直に引き出されるように設置しケーブルを装着する。"Angle of Lift"と書かれたラベルの大きな矢印が選手の前方を向くようにすること。
4) GymAware本体を天井または3m以内の高さに常設することも考慮する。それにより、ケーブルをバーの中心に止めることができ、バーの左右への傾きによるエラーを最小限にすることができる。
5) マジックテープの輪が大きすぎてジャンプ中に外れることがないようにしっかりと固定する。
6) 選手に可能限り高く跳ぶよう指示し、測定者が実際には平均パワーやピークパワーといった変数に関心があったとしても、選手にはジャンプ高のフィードバックをする(注:これは、指導者が何を見ているかを選手が知ると、その数値を意識的にコントロールするための動作を誘発してしまい、測定条件が変化するということを避けるためである)。
7) 選手の肩にバーが常に密着し、肩からバーが浮いていないか観察する。もし許容できない動作が行われた場合、最初からやり直すか、後でその部分を削除する。オンラインバージョンなら、リストからそのレップをクリックして削除することが可能。
8) 選手が測定場所に来てバーを肩に担ぎ、直立姿勢になったらSTARTボタンを押す。
9) 指定回数ジャンプし終わったら、ただちにSTOPボタンを押し、余計なレップが測定されてしまわないようにする。
バーを担ぐということにより腕振りの影響を最小化することができ、これはまた、ケーブルを装着するという点でも好都合です。選手の足のすぐ横で足と接触しない距離にGymAware本体を設置して下さい。選手に対して測定中にバーが傾かないよう注意してください。測定者もこの点に注意する必要があります。バーが傾くと正確な測定ができません。
◆重要事項
ジャンプ高の測定においては、STARTボタンを押す前に選手がきちんとジャンプする準備ができていることを確認して下さい(両足をフラットに地面につけて直立する)。
STARTボタンを押して、ジャンプ高を計算するためのゼロ設定をします。
この開始姿勢から上方への距離がジャンプ高とみなされ、これより下の距離が沈み込みとみなされます。
測定のプロトコルとセットアップを決定するにあたっては以下の点を考慮して下さい。
・テクニックの影響を減少させること
・選手のスキルと成熟度
・テストの頻度
◆考察
SheppardとDoyleの研究により、コーチの目による大雑把な観察では、コンセントリック局面に先立つエクセントリック動作を検出することは不可能であることが明らかにされています。さらにこの研究結果は、リニアポジショントランスジューサー(LPT)を用いることで、このコンセントリックオンリージャンプに先行する微細な反動動作(SACM)を全く生じさせないようにすることが可能であることも示しています。
コンセントリックオンリーの測定においては、厳密なプロトコルで実施することが必須条件となります。SACMを行う選手では、このコンセントリック局面に先立つエクセントリック動作によってジャンプ高が最大で6cmも増加することが研究によって確かめられています。
スクワットジャンプの第3のタイプとして、Squat Jump (repeated) がエクササイズリストに用意されています。このエクササイズはSquat Jump (counter-movement) に類似していますが、ジャンプした後、次のジャンプ動作を開始する前にニュートラルポジション(直立姿勢)を取らない点が異なります。着地姿勢からすぐ続けて次のジャンプを開始し、連続的にジャンプします。このタイプのジャンプは、パフォーマンスの評価変数として接地時間を見たい指導者によく用いられています。
これまでの経験に基づくと、1ジャンプ毎(1レップ毎)に大きなバラつきが生じるエクササイズは望ましくないと考えられます。その場合、選手は最初の跳躍地点からずれてしまっていることが多く、これでは正確な測定にはなりません。
さらに、ジャンプ毎に直立姿勢をとらずに連続的にジャンプを繰り返すエクササイズにおいては、特に上体の動作による運動量が発生し、この運動量とコーディネーションの優劣が測定値にバラつきを生じさせます。測定値毎のバラつきが顕著な測定は決して良い測定であるとは言えません。
◆詳細情報はこちらへ:
http://kinetic.com.au/stories/gymaware/measuring-jumps-with-gymaware.html
http://www.sandcplanning.com/category/1823290.html
◆文献
・Sheppard JM, Doyle TL (2008) Increasing compliance to instructions in the squat jump.
・Riggs M, Sheppard JM (2009) The relative importance of strength and power qualities.
・Taylor, K; Cronin, J (2011) Sources of variability in iso-inertial jump assessments.
・Taylor, K; Hopkins, W (In review) Error of measurement in jump performance is influenced by training phase.