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2018.05.30コラム
第4章1RMだけの追求はRFDを低下させてしまう。

スピード筋力トレーニングガイド:1RMだけの追求はRFDを低下させてしまう

第4章 1RMだけの追求はRFDを低下させてしまう。

 ある程度までは1RMを高めていくことによってRFDも自動的に大きくなりますが、ある段階からは1RMを高めるためのトレーニングばかりやっているとかえってRFDを低下させてしまいます。

 この原因の1つとしてタイプⅡb筋線維のタイプⅡa筋線維方向への移行があります。

 特に、休息時間の短い多くの反復からなる大量のセットを継続しているとこの速筋線維の遅筋化が生じやすくなります。

 RFDを向上させるためには、遅筋化を防ぎ、遅筋化した筋線維をもとに戻してやる必要があります。

 トレーニング経験が長く、1RMの向上率が低下してきた段階で、競技パフォーマンスの向上がわずかしか見られなくなってきた時には、トレーニング課題を最大筋力の向上からRFDの向上に切り替えるといいのです。

 まだトレーニング経験が浅く、1RMを高めるだけRFDも向上していく段階であっても、競技パフォーマンスの向上と直接結びついた筋力の発揮特性を鍛えたい時には、RFDの向上に焦点を絞ったトレーニングプログラムに一時的にでも集中して取り組む必要があります。

 

  特に専門的トレーニングに集中するべき試合前期や試合期には、1RMの値を上げることよりもRFDの向上に意識を向けた方がはるかによい結果を生むでしょう。

 また、アスレチックリハビリテーションの最終段階にもRFDを高めるトレーニングは極めて重要です。低速での最大筋力が回復しても瞬間的に力を発揮することに不安がある状態では、相手やボールの動きに対して瞬間的にストップしたり方向転換することが常に要求される実際の競技プレーには全く対応できないからです。