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2018.05.30コラム
挙上速度:Mean Velocity・Peak Velocityの違い。

Mean Velocity・Peak Velocity

【Velocityについて】

今回はVelocity Based Training(以下VBT)を行う上で欠かすことのできないウエイト挙上『速度』について詳しくご紹介いたします。

添付のグラフは弊社スタッフの一人が速度のリアルタイムフィードバックを受けながら、足先は地面から離れないように注意して全力でバックスクワット(60㎏)を行った際にサンプリングした数値をプロットしたグラフです。


GymAwareは従来のサンプリング周波数という精度のコンセプトとは異なり、バーが300ミクロン(0.3mm)動いた瞬間の数値を記録していきます。この時の変位とそれに要した時間から速度を、速度の変化から加速度を、用いられた質量と加速度から筋力を、そして筋力と速度からパワーを算出しています。これらの力学的関係を説明した図をご参照ください。





VBTで使用される速度には以下の2種類があります。

Mean velocity(m/s) :平均挙上速度
平均挙上速度はコンセントリック局面中の速度を平均した速度のことです。

Peak Velocity(m/s):最大挙上速度
最大挙上速度はコンセントリック局面中にサンプリングしたすべての数値の中で1番速度が高かった数値のことです。

このうち、中・高負荷でトレーニングを行う際にはMean Velocityが用いられることが多く、その理由は、可動域全体にわたって力を発揮することが目的となっていることが多いからです。また、平均挙上速度と%1RMが対応することが研究で明らかになってきており、日々変動する1RMに対応した適切な負荷でトレーニングを行う際に平均速度は最適なターゲットになります。

軽負荷でVBTを実践する際には、Peak Velocityを用いて爆発的に大きな力を立ち上げることを目的としてトレーニングすることが有効です。スクワットジャンプやクリーンやジャークやスナッチといったオリンピック・リフティング系の種目では、このPeak Velocityを用いてスピード・パワートレーニングを行います。

この2種類の速度を使い分けることで、トレーニング目的やコンディションに合わせた最適なトレーニング効果が期待できます。